なみなみと

明日帰る子らに足し湯の初湯かな

普段の湯量の倍ほどを沸かした。

二人しか入らない風呂にいまどきなみなみと湯を沸かすのも気が引けて、普段は最低漬かればいいというレベルしか張らない。
お湯を気にしないでじっくり浸かってほしいと思う親心であるが、どこまで通じたかはもちろん知らない。

浴後1時間

薬湯の素をふりかけ初湯かな

最近の入浴剤はよく温まるのを実感する。

だから入浴剤無しの風呂というのはここ何年も入ったことがないくらいだ。
冬は総じて炭酸系、泡がぷつぷつ出るタイプがいいらしい。温まるし、湯冷めしにくいという実感がある。
かくて冬は10分から15分湯船に浸かり、体の芯まで温かい血液がめぐるのを待つ。このあと1時間くらい後に寝るのが最高の眠りを約束するという。
正月といってもこのルーチンを守り昨夜は8時間睡眠を確保。
ことしもこのペースは大事にしていきたいと思う。

2DKの浴室で

まず嬰を先にあげたる初湯かな

若い父、あるいは母かもしれない。

指を固く握りしめた赤子も、やがて大きな欠伸もしてご機嫌のようす。
一方が赤子を風呂にいれ、他方がそれをバスタオルで受け取る役割。

まずは、平和な年明けである。