浄土宗

柿供養併せ大和の十夜かな

「十夜」という題が出された。

浄土宗寺院で行われる十夜念仏法会のことであるが、見学の経験がないとなかなか難しい題である。
関東では鎌倉光明寺、関西では真如堂がよく知られているが、近くでないか調べてみたら奈良市内に厄除け観音としても知られる慈眼寺というところで一昨日の14日に行われたとある。
この慈眼寺では樹齢四百年の柿があって、十夜と併せて柿供養も行われるのが珍しいというかいかにも奈良らしいなと思わせる。

ところで、十夜と言いながら、このように短縮して一日で済ませてしまうこともあるのも不思議で、浄土宗ホームページに当たってみると合点がいく。

歳時記の例や普通詠まれる十夜の句というのは、やはり夜おそくまで続けられる法要の一場面を切りとるものが大半なので、ちょっと毛色の違った十夜句と言えるかも知れない。