6時半集合

台風の逸れて絶望せしことも

不謹慎な話だが、台風が來てくれたほうがよかったと思ったことはある。

たとえば、苦手な全校長距離走大会の日に直撃するよう真剣に祈ったのもむなしく、当日は天高く晴れ渡ったりとか。
休みのたびに台風がやってきて、体育の日にいろいろな行事を予定していた団体もやきもきしたであろうが、このたびは日本海ルートをたどってくれたおかげで、免れたところは多いようだ。
あしたは当町あげての運動会。自治会役員として、早朝から会場設営、弁当手配など老体にむち打つことになりそうだ。

轟音

効き耳をそばだて夜の風台風

今通過中という割には意外に静かである。

と言って、油断はできない。見通しのきかない夜となると尚更で、耳に全神経が注がれる。
一ヶ月前の台風も夜のことで、あまりの轟音に本当に恐怖を感じるほどの風のすさまじさであった。
今回の24号は、上陸後時速50キロくらいだというから、3,4時間で通過するものと思えるが、身を縮めてそのときを待つしかない。
今年はあといくつ台風がやってくるだろうか。

三様

家固めアイス舐めてる台風裡
台風のニュースのネタの二人連れ

時折突風のように吹く風で家が揺れるように感じる。

窓という窓をがっちり閉めたら蒸し暑い。
あの風の中エアコンを回すのもなんだかなあという気がして、扇風機だけで我慢していたが、それも限界だ。
そこで、買い置きの例の井村屋アイスバーを舐めて一時しのぎ。

2時半をはさむ一時間ほどがピークだったようで、いつもなら一番いい場所を選んでは昼寝している、一番やんちゃのはずの長女猫・小町が意外に神経質でしきりに鳴いては何か訴えてくる。いつもの場所に寝転んでやると、ようやく安心したように落ち着いたみたいだ。残りの二匹はさっさと定位置について落ち着いたものだが、こういったときに三姉妹弟それぞれ性格の違いがあらわれる。
災害時のペットの問題はわが家にとっても大きな問題だが、実際そのようなときになってみないと分からない面もあって実態何も手をつけてないというのが正直なところである。

明日はわが身

事務職の土嚢詰めもし台風来

台風第二陣。

今度は風はそれほどでもないが、雨の被害が心配されるという。
21号の被害がまだいやされないうえ、町内はたっぷりと水を含んで地盤がゆるくなっているので、町は対策に余念がない。
明日から予想される雨に備えて、役場では真新しい作業服の事務職が土嚢をせっせと作っていた。
電車を止めた住宅地の崖崩れで地盤をえぐられた住宅八軒はつっかえ棒でかろうじて崩壊を免れていて、使用禁止の貼り紙。
このような災害被害が各地でくりかえされるのは、いままでになく多く、明日はわが身を肝に銘じなければ。

災害大国

振替のバスをたのみの台風禍

最寄り駅近くで、線路を覆う土砂崩れがあった。

近くを通りかかったら現場と思われる場所にブルーシートが敷かれていて、復旧の見込みが立たないのだという。
というのは、住宅地の擁壁ごとすべり落ちて線路にまで達したもので、住宅基礎が半分露出したままパイプの支えでかろうじて家が落ちずにすんでいる状態。
いつまた崩れるかもしれないというのでは、たんに線路の土砂を片付けたら運転再開できるというわけでもなさそうだ。

このような被害や同じ町内で大和川が氾濫するのを目の当たりにすると、日本は災害大国だということをあらためて認識するのである。

特別警報

台風や予想進路の人思ふ

昨夜が当地のピークだったらしい。

朝、風は残っていたが雨はほとんど小降りになって、午後からは青空も顔をのぞかせていた。今回の台風は雨台風だったようで、大和川の各支流が警戒水域に達したりして避難勧告も多く出た。
福井、滋賀、京都などでは50年に一度あるかないかの大雨だという特別警報も出て、渡月橋を越える濁流の凄まじさには息をのんだ。これからの秋の観光シーズンを控えて復旧作業も急ピッチで進むのだろうが、台風ならずともすでに今年は全国各地で大雨が出ており、このような洪水は毎年のように繰り返されるのではないかという不安がよぎる。

台風銀座

台風で避難をしたる日の遠し

子供時代を過ごした土地はいずれも台風がよくやってきた。
台風15号のニュースを聞きながら、大阪時代だったか、冠水した道路を漕ぐように歩いて体育館のようなところへ父母姉妹とともに避難した記憶が蘇ってきた。
紀伊半島やそれに連なる近畿、中部地方はいわゆる台風銀座である。
ここ数年は九州、四国方面が被害に遭うことが多かったが、今年は本場紀伊半島が狙われている。
昔から年間雨量日本一とされ、本来雨に強い地方だが度合いが桁を外れている。
いつか、専門家が地球温暖化の結果として気候現象の極端化を言っていたのを思い出す。
風速や雨量などが従来の常識の倍程度のことがざらに起こるということらしい。
心構えとして予想外の事態も想定しておかなければならない。

それにしても、今日の送別会、予定通りやるの?