句座ざわめく

身じろぎて烏発つなく大夕立

大夕立だった。

むせ返るようななかの吟行を終え、句会場に落ち着いた頃に凄まじいまでの風と雨が襲ってきた。スマホの雨雲レーダーでは、はっきりと捕らえられた雲が映る。明日香、吉野のあたりを通過中で、警報も出たみたいである。
東、南にある山がみるみるかき消されてゆく。
雨は会場の公民館の太い樋をあふれ、ざあざあと落ちてくる。低く飛んできた烏が物置に止まったものの、雨にさんざん叩かれるせいか、さかんに首を上下させては足踏みもしている。それでも飛び立たないで留まっているのは、飛ぶときではないと思っているのだろうか。この大夕立を奇貨として、席題と受け取って見事に読み切った句友もいてさすがだとうなった。

1時間くらいは降ったであろうか。句会が終了と同時にぴたっと雨が上がった。

やっと来た!

降る降ると言うてほんとに夕立きた

ところによっては雨。

こんな天気予報を何回聞いたことだろう。
雨の少ない盆地だから、今日も降らないだろうとたかをくくっていたら、来た来た。
それも、大夕立が。
一時間以上も降っていて、今回は珍しく雷も多い。
止んだら涼しくなっていたという話なら嬉しいのだが。

ずぶ濡れ

買い物の帰宅遅るる夕立かな

家人がびしょ濡れになって帰ってきた。

宅配便の荷物を受け取るために外に出たとき大粒の雨がバラバラと落ちてきたので、外出している家人が気になる。
明日墓参りにいくことになっているので、あれこれ準備のため寄るところが多いと出かけたのだが、案の定雨の準備は何にもしていなかったので相当降られてしまったらしい。

干天

夕立の山越えてまで来ないらし

大阪や京都では雷雨模様だという。

こちらも幾らか降ったことは降ったが、お湿りにもとどかない程度。今日くらいは水やりしなくていいかと期待していたが、どうも無理のようだ。
畑の作物も水不足で大変なことになっている。猛暑を理由に見回りを数日さぼったのがいけなかった。西瓜も真桑も南瓜も茄子も、みんなみんな死にそうである。それでも、トウモロコシは虫にだいぶやられてるけど何本か収穫にこぎ着けることができた。