暖房便座

捨猫を飼ふと夜寒の腹くくる
洋便座尻にしみいる夜寒かな

昨日より長風呂となった。

湯温も夏温度から冬温度へ。湯上がりのパジャマも長袖に。
暖房便座も夏の間は無用の長物でしかないが、今日からはオンに。
昔に比べれば座れるだけ腰にありがたいのに、そのうえ暖かいなんて。
先月迷い込んできた子猫も日に日に大きくなり、胴体がぐんぐん伸びて長くなってきた。手足もまたすこぶる長いので、大型猫になるのは必定。身長の伸びに肉が追いつかないと見えて、なかなかふっくらとした赤ちゃん猫らしくならない。様子を見ながら餌の量を増やしているのだが、これ以上やると肥満児になるかもしれず、さじ加減がむずかしい。
推定では生後二か月というあたり。里親を探すにはいいタイミングだが、情が移ってしまってるのでこのまま飼い続けることになるだろう。

夜具夜着しかと

無人駅イコカで抜ける夜寒かな
夜寒さの電話に羽織る妻のもの

夜はめっきり冷えてきた。

盆地だから都会の隣県よりは二、三度は低くなる。それを感じるのは、都会から帰ってきて無人の駅を出るときである。おまけに灯りも最小限のものしかないので、ひたすら家の灯りを求めて無口で坂を登るしかない。
寝具も寝間着もすっかり晩秋仕様となった。

やっぱり盆地

不用意に戸外出でなば夜寒かな

幾日か過ごしてみて、各地の気象情報などと比較してみる。
やはり朝晩の気温は周囲の府県に比べて幾分低い傾向にあるようだ。
明日の最低気温は6度という。
この秋一番の冷え込みになりそうだ。