無理しない

寒さなか鍬を控へる土用かな

土用というものは年に四つある。

季節の変わり目の前18日間をいう。
つまり、立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間である。五行思想では春に木、夏に火、秋に金、冬に水をあてがうが、その変わり目に土が割り当てられ土用と称する。
この土用というのは土いじりはじめ、旅行や引っ越し、新しいことを慎めと言われるが、ただし例外は設けられている。
間日まびである。これは土公神どくじん(土の神さま)が不在な日、冬ならば寅、卯、巳の日などそれぞれ三日ある。
また、土用殺どようさつというのがあって、これは凶となる方角でもっとも気をつけなければならないとされている。冬の土用なら北東。
迷信とも言われようが、要するに季節の変わり目は気をつけろと言うこと。
そう考えれば、最も寒さが厳しい冬の土用(今年は17日から2月3日)は無理することないよなと思うのである。
夏の土用も同様。梅雨明け10日ともいうがそれから立秋までが一年で一番暑い頃。こちらは鰻でも食って精をつけろというわけである。