遺族より届く寒中見舞かな
中学、高校時代の同級生S君が昨夏急死したと知らされる。享年67歳。
いつもなら届くはずの年賀状になかったので、どうしたのかなと案じていた。今日届いた寒中見舞いには奥さんの名前で、早朝散歩で脳内出血で倒れそのまま帰らぬ人となったことが書かれていて動揺がおさまらない。
彼は足が速く運動会ではクラス代表、はじかみ屋だが、悪いことしたら見逃さないぞと悪戯っぽい目で見るところが人なつっこくて皆にも親しまれていた。毎年秋に行われる同窓会には必ず出席していたようで、2,3年に一回くらいしか顔を出さない僕でも毎回必ず会うことができて言葉少なに近況をかわしたことが懐かしい。
同じく、もう一通、高校時代の同級生N君よりの寒中見舞い。食道切除のあとリハビリ中である由。電話して少々張りが失われているが元気そうな彼の声を受話器越しに聴いた。
この歳になると、明日は、というより今日もかもしれないが、我が身。もし、僕が急死したら、その時はせめて年賀状をいただく人には家族からちゃんと告知できるようにしておかねばならないなと身にしみて思うのである。
S君の冥福を祈って、合掌。