減らない実

啄みて明日に熟し山桜桃

見ていて飽きない。

ヒヨが來て、椋鳥が來て、イソヒヨドリも単騎頑張ってくる。
隣地のゆすらうめが日ごとに熟してきて、色の濃い実を見つけては鳥が運んでゆく。
二、三年前までは老夫婦が來て摘んでいたものだが、今は息子さんが雑草刈にたまに来るくらいだ。
今年は椋鳥が大群で来るのを見ないので、実はしばらくの間楽しめるかもしれない。

不在地主

鵯テナー椋はバリトンゆすらうめ
山桜桃不在地主のご無沙汰に

隣の空き地にしきりに鳥たちがやってくる。

どうやら食べ頃と見える山桜桃がお目当てのようで、鵯がきたり椋鳥もきたり、お互いに牽制しあいながら実を啄んでゆく。小さな雀も隙を狙っては実をかすめていく。イソヒヨドリもくるが、単独でいるせいか鵯の群れによく追われているようで、畑から少し離れたところであの美しい歌声を聞かせていてくれる。
主はたまに来ては、雑草を刈ったり、サツモイモを植えたりしているが今年はまだ顔を見ていない。いつもより早い実の生りようだし、この分では山桜桃はほとんど鳥たちのものとなるだろう。

枝を揺らすもの

椋来たと思へば鵯も山桜桃

隣地は更地にして果樹畑。

山桜桃

どうやら、山桜桃のようである。
3月には咲いて、サクランボに似た、幾分小さなめな実が熟しかけてきたようで、この2,3日鳥が来ては啄んでゆく。今朝などは、椋鳥の家族がしきりにつついていたと思うと、そのあとはいつものヒヨドリ軍団がやって来た。
ときどき、雀も混じって(もちろん山桜桃が目的ではないだろうけど)枝の中に消えてゆく。

数本ある山桜桃では熟すにも遅速があるらしく、この木が終われば次はあの木へと、鳥たちにとっては都合がよさそうである。
今またムク軍団が来て、あちこちの枝が揺れている。