十四も十五も同じようなもの

待宵の肴はとくにこだわらず
待宵や酔うて知足のなほ遠き
待宵に知足の心ありにけり
待宵の茶粥の釜につきっきり

とっくに終わってしまった陰暦十四日だが。

今月の兼題ということで二つ、三つ作らねばならない。
傍題に「小望月」があるが、名月を前にした夜あるいは月を詠むわけである。
お月見は芋を供えてお団子あげて、それは静かな佇まい。それを待ち遠しい気分で詠むのが本意である。
ただ、根っからの信心不足の罰当たりと来た日にゃ、月見酒の日であるくらいにしか思ってない。
十六も十三も、月が出たといっては酒を飲む。
口実は何でもいいわけで、酒さえあれば肴など何でもいいし、そうこうして今日もほろ酔い気分。
大人はほんとにいいものだ。

明日は明月

ひさかたの風の待宵一入に

長雨が一服。

昼頃からは晴れ間がでてきて、そのまま夜は涼しい風が吹いている。虫の声も一段と賑やかで家の周りじゅうから聞こえてくる。
まさに名前にふさわしい素晴らしい今年一番の秋の夜だ。