創作句

探梅行気づけば皆とはぐれをり

塀越しに見る梅の蕾もずいぶんしっかりしてきた。

近くには完成してずいぶんの年月になる住宅団地があるので、それぞれの家の庭木も立派なものがある。とりわけ、今の時分楽しみなのは、枝垂梅であるにせよ、普通の花梅、実梅であるにせよ、丹精込めた梅が果たして白なのか紅なのかを一本一本想像しながら歩くことである。
当地の開花は早くても半月ほど先になりそうだけど、その分探梅の楽しみもそれぞれにあっていいものである。

掲句は随分前に青梅梅林をハイキングしたときの光景を思い出しながら詠んだもの。みんなと出かけるのだが、それがいつの間にかいくつかのグループに別れたり、時には気づくと周りには自分以外には誰もいなかったりする。全くの創作だが、こんな作り方も当然あっていいだろう。