神宮の森のなかに

水匂ふ神代の池の花擬宝珠

橿原神宮の広い神域に深田池という溜池がある。

古代、万葉の時代からある灌漑用の池だということだが、今は親水公園として整備されている。大きな池の東側には睡蓮がせめぎ合うように群生しており、大きな亀がさかんに葉を揺する。
いっぽう、池の南側は鷺の一大コロニーで、子育て中の青鷺、白鷺、五位鷺の幼鳥たちの声が遠くからでもかしましい。うっかり侵入してしまった川鵜が大きな鷺に追い払われるシーンも見られた。
さすがに、糞や羽毛が目立ち、独特の臭いがやや鼻につくようだった。