敬老会てふ案内来る世の侘びし
バス出すと敬老会の案内かな
方面別バス続々と敬老会
初めて「敬老会」なる案内が役場から来た。
歌謡ショーと漫才で敬ってやるから用意したバスに乗って来いと。
まるで、施設でお遊戯している老人並みの扱いだ。「敬老」の押し売り同然のやり方が今でもまかり通っていることにおどろくし、呆れもする。参加したくような、通年の健康体操講座や文化講座、スポーツ振興行事を充実してくれた方がよっぽど洒落ている。
人の敷いたレールに嬉々として乗るような老人はこれからは少数派になるというのに、お上目線の施しに喜ぶと考えているのだろうか。
行政がこの日を祝いたいのなら、老人関係施設の紳士淑女を呼んで式典でもやってればいいのだ。あるいは、普段苦労されている介護士さんなどをねぎらうとかのイベントの方がずいぶんましだ。
敬老の日。なまじこんな祝日ができたから、この日だけは大事にしようなどという風潮を作ってしまいかねない。
追補)後日、えたりの句を発見した。
年寄の日と関はらずわが昼寝 石塚友二