大阪平野はむかし海だった

日暮しの鳴きそむ雨の昏さかな

今日はめずらしく終日の雨。

気温が上がらないのはありがたいが、湿度が高いのはかなわない。台風12号の余波の雨らしい。
明日もまだその影響があるらしいと聞いてさすがに気が重くなった。
そこで、句材探しに大阪府の「近つ飛鳥博物館」へ行くことにした。ちょうど今「大阪平野はむかし海だった」特別展が開かれていることもある。これによると、今の大阪平野はつい3千年前の縄文時代までは海だったそうだ。その後海水面が下がるとともに土砂の流入もあって淡水湖となり、ついには今の陸地へとわずか千年、2千年の間に大きく変化した。
難波宮はその大阪湾に突きだした半島の先端にあったらしいことを知った。多くの渡来人たちが湾の周囲に住み着き、漁をし、塩を作り、牧を育てたことも。やがて渡来人たちは二上を越え大和にも進出したことも。
大阪湾(茅渟の海)は当時最先端の文明が上陸した土地なのだ。

見学し終わって外へ出たら、雨はまだ降っていたが、古墳群の谷によく響くヒグラシの声があった。
今日の句はわりに気に入ってます。