つきあう

自転車を曳く影ふたつ春の宵

仕事を終えて駅に向かうのだろう。

一人は原付バイクを押し、ひとりはその横で並んで話しながら家の前を通り過ぎてゆく。
下りの坂だからできることで、これが平坦な道ならば原付バイクを押すことはきつい。
原付バイクは二人乗りできないから、徒歩で通うひとに途中まで付き合っているのである。坂の上には大きな病院や老人施設などがあり比較的若い人がよく通る。
ようやく夜の厳しさがぬけてきた春ともなると、徒歩に付き合うのも苦ではなくなったのである。

権利

一票の責を果たして春の宵

選挙の日だというのに妙に静かだ。

さては開票は明日なのか。
投票は権利だが、ここ数十年迷走を続ける国には今こそ投票こそ責務ではないだろうか。
地方選挙といえど一票に責任をもって投じたいものである。

開花予想

雨近き匂ひもぞする春の宵

外へ出てみるとこの時期にしては生暖かい。

間もなく雨がこようというような風の匂いである。
夜半から明日の終日雨の予報がでていて、まさに雨を呼ぶ風である。
当地の桜開花予想が23日と出た。和歌山では20日とも。
本格的な春はあっという間に来そうである。