降りやまぬ街浮かびけり春の雷
雨の一日のハイライトが雷だった。
稲光りといい音といい、現象面から言えばこれはもう夏のものと変わらない。一度ならず、何度も光った。
例によってうたた寝中の猫どもはどこへ身を隠そうかと右往左往している。猫は大きな音が恐いのである。めいめいがそれぞれの場所にもぐり込んで雷が遠ざかってもしばらくは出てこなかった。
長かった雨も甲子園球場では午後から再開できるほど雨雲が遠くに去り、明日は久しぶりの晴になるという。ただその次の日はまた雨らしく、明日は束の間の晴れをフルに使い切る日としたいものだ。