稽古

保育所に響く鼓笛や春を待つ

卒園式の練習だろうか。

あるいは最後の発表会に供えての練習かもしれない。通りかかると鼓笛の稽古が外まで聞こえてくる。
今は受験の月だが、そのうち卒業、卒園シーズンへと時は確実に歩をすすめてゆく。

時を刻む

砂時計見据へ紅茶の春を待つ

いつものコーヒー店だが、紅茶も飲める。

ここの仕掛けは、狭いトレーに砂時計が付いてきて蒸らす時間を計るという寸法らしい。観察していると、およそ2分くらいあるのだろうか、なかには待ちきれずポットをグルグル回したりゆすったりして濃くしたものを注ぐ人がいる。流儀は各自まことに自由勝手でいいのだが、ペットボトルの茶を飲むのではないのだから、喉をうるおすだけではなくて茶を淹れる行為そのものも含めて味わえれば、もう春が近いこともしみじみ感じながら「時」を熟成できるように思えるのだが。