墓穴を掘る

自堕落な寝姿も見せ暑気中り
暑気中りあはや救急車の世話に
暑気中りすんでのことに熱中症

穴一つ掘っただけでばてたみたいだ。

体が浮いたように感じるし、頭はぼおーっとしてくる。
なにかいつもと違う異変を感じたので、タオルを額に載せて畳に寝そべり、両脇、股を広げて風を送る。
急におかしくなったので暑気中りなどと呑気なものではなく、もしやこれが熱中症の兆候かと、リンパを冷やし体の熱を逃がさねばと思ったのだ。

二、三時間ほど横になっているうちに、あれほど濡らしたはずのタオルが半乾きになっていて、ようやく我に返ることができた。
振り込め詐欺同様、熱中症のニュースを他人事のように聞いていたが、すんでのとこで救急車のお世話になるところで、
ともかくも墓穴を掘らずに済んだのはよかった。