講堂の陰で

足元に未央柳と教へらる

黄の高さは一メートルもないだろう。

大伽藍、講堂に見とれていて、うっかりすると見落としそうな場所に、吟行仲間の人々が口々に「未央柳(びようやなぎ)」と足を止める。ぴんと伸びた雄しべが特徴で、名も姿もいかにも中国から渡ってきたような花だ。先々週多武峰のハイキングで教わった金糸梅によく似ているが、やっぱり未央柳は雄しべがよく目立つので間違うことはないだろう。