松並木

参道の一本道や松の芯

法隆寺の南大門に通じる参道は見事な松並木である。

その両サイドを道路がはさみ、道路の脇には大型バスが何台も駐車できるスペースができていて、修学旅行や遠足のバスが到着するたびに学童、学生の列が松並木に沿った歩道を南大門に向かって先生に引率されてゆく。
松並木に沿った歩道、というのは実際にはこの参道を歩く人はまれだからである。南大門から国道25号線に向けて300メートルほどまっすぐに伸びる参道は途中で一カ所でしか切れてないので簡単には入れないのにも原因がありそうだ。この参道から、南大門、西院伽藍の中門、大講堂が一直線に並んでいて、訪問する順序からいえば南大門から大講堂へ向けての方角しか目にとまらないが、大講堂から振り返って眺めてみると、壮大な飛鳥建築の全貌のみならず、はるか南大門の奥に松並木が捕らえることができるという大変ぜいたくなシーンなのである。
西院伽藍の大講堂からの眺め