短髪に

鯉口の業平模様松手入
親方も施主も二代目松手入
二代目の紺足袋さまに松手入
紺足袋に葉屑こぼれて松手入

法隆寺の立派な松は手入れを待つばかりに伸びている。

その伸びた枝葉には新松子(しんちじり)と呼ばれる青い松毬もすっくと立っている。
松手入れというのは、あの混み合った枝を剪定し、葉をむしる「もみあげ」と呼ばれる作業であるが、こうするとちょうど散髪屋で短めにカットしてもらった頭のように、さっぱりとした姿になって下から見ても空が透けて見えるようになる。

松の寺だけあって、すべての松の手入れを終えるにも時間がかかりそうだが、果たしてそれはいつ頃着手するのだろうか。「松手入」は秋の季語なので、近いのは間違いない。