日脚

風止んで足より暮るる枯野かな

日脚が早くなってきた。

そのうえもう昏れる頃ともなると急に冷え込んでくる。
風があった日にはそりゃ震えるくらい寒くもなるが、今日はおかげで風はゼロ。ゆるやかに昏れるいい夕となった。
冬の夕は足もとから始まる。

滑空小考察

毒蛇に注意とありて枯野かな

ドキッとするような色と絵がある注意書きである。

こんな時期だから蛇など出るはずがないのに、思わず身構えてしまった。
園内はずっと向こうまで見通せるほど、草も木も枯れ果てている。今日も探鳥を兼ねての散策だが、おかげで鳥の羽音や枯葉、枯れ木をごそごそ動く音がよく聞こえて鳥はすぐに見つかる。
カメラ派、双眼鏡派それぞれいるが、今は鳥を目当ての人が一年でも一番多いようである。

今日の鳥。
モズ、ジョウビタキ、シロハラ、エナガ、メジロ、四十雀、シメ、ヒヨドリ、烏など。水鳥はいつもと同じ。ただ、大バンの群れが池の畔に上陸していた。かれらの離陸に要する滑空時間(というより足で水面を蹴る距離・時間)は鴨類に比べて相当長いようである。対して、小鴨は滑空することなく垂直に離陸できるのも新発見だ。