しっぺ返し

柚子咲いて新芽の棘のやはらかき

揚羽が卵を生みに来ている。

傍に寄れば柑橘独特の強い香り。これに吸い寄せられるのだろう。観察してみればそこここに産みつけられた一ミリほどの黄色い卵がついている。
夏になると棘が固くなってうっかり手を伸ばそうものなら痛いしっぺ返しがあるところだが、この時期はまったく恐くない。
今後のためにも柔らかい棘は指でぽきぽき折ることにしよう。

割り箸で

青棘のまだやはらかき柚子の花

甘酸っぱい匂いが鼻をついた。

青虫である。
揚羽蝶はじめいろいろな蝶がきては柚子や山椒に卵を産みつけてゆく。気がつけばあの数の子のような黄色い卵を摘むようにしているが、やはりもれはあるもので頭をふって愛嬌をふりまくまで成長したのを見るとつぶすにはしのびなくなる。
そこで実をつけたり来年の結果枝になりそうもない枝を選んではお移りいただく。割り箸でつまむとふたたび強烈な甘酸っぱいあの匂い。どうしているかと今日見てみたがすでに羽化したのかどうか姿を確認できなかった。
ついでに、柚子の棘は固くなると剪定とか実を採るとき痛い目にあうので、今年伸びたのを柔らかいうちに摘んでおくことにした。