桐咲いて今ひとたびの花明り
朝カーテンを開けて驚いた。
八幡さんの森にひときわ目立つ紫がかった花木がある。桐の花をみつけたのである。
距離でいえば自宅からは100メートルもないくらいで、同じ傾斜地にあって一段小高い森の一角だからよく見えるのである。
あの辺りは今月前半に毎日のように窓越しに桜を楽しんだあたりで、周りが新緑に包まれる頃となって忽然と主役に躍りでてきたようなものである。
というのは、ここにすんで5年になろうというのに、今まで桐があることなど全く気づかなかったのである。2,3年前には桐の花を求めて、わざわざ当麻のほうまで出かけたというのに、なんとも迂闊な話である。
灯台下暗しというか、普段見ているつもりで実は見ていない、ということだろうか。