内と外

楢枯の騒動止みて樫若葉

生き残った樫たちが遠目にもはっきりと花をつけたようだ。

この2,3年ほど酷い楢枯に襲われて、このあたりの樹齢の進んだ楢などが多く枯れてしまったが、生き残ったのを誇るように樫などが全身クリーム色となって山腹のところどころをせり上げるように咲いている。
若葉が日一日と色を濃くしていくいっぽうで、樫などの仲間がモザイクを染めるように山を彩り、いかにも初夏の山の様子である。
日差しもずいぶん強くなって、戸外に長くいる場合はサングラスが必需品。帽子もキャップから、麦わら風の素材のパナマ帽へと変化。家の中はまだまだ春のようにマイルドに過ごせるが外との行き来は大変で、そのたびに服装を換えなければならないのは困ったことである。

立夏

樫若葉彼れに見ゆるが信貴参道

稜線がむっくりと膨らんでいる。

膨らんで見えるというほうが正しいか。
新緑でお山自体がふっくらしているのに、さらにそれを膨らましたような黄金色の樫若葉が点々と続いている。
平群方面から信貴山につづく稜線が遠見にも美しい。
今日は立夏。
いよいよお山に夏が来た。