雪催い

降るものを底に集めて沼涸るる

溜池の多い郡山を通った。

かなりの部分は金魚池であるわけだが、灌漑用とおもわれる用水池も多い。この時期はいくつかの池は涸れていて、擂り鉢状になった底にいくばくかの水を残している。さすがに涸れた池には越冬用の鴨もいないければ、カイツブリ君たちもいない。その分水を湛えた池には多くの冬鳥が集まってくるようで、冷たい風にかかわらず車を停めて眺めたりするのも楽しい。

今日は生駒や葛城など盆地の南北に時雨の雲が走っているようで、とくに暗峠は時雨銀座と言ってもいいくらい何本もの時雨の柱が大阪を越えて流れているのが顕著だった。雪催いの雲ともみえて風も冷たい。
週末の受験生には気の毒だが負けずにはね返してもらいたいものだ。