呑気にみえて

そぼ降りて羽撃ちしてみす浮寝鳥
浮寝鳥周遊船の波こなし
渡し場の跡と伝えて浮寝鳥
大淀の湾処たのみて浮寝鳥

「浮寝鳥」。水鳥の中でも蹼をもった部類のイメージがあるがどうなんだろうか。

鴨の動きなど見ていると、じっとしているように見えて実は水面下では足を動かしていることが多い。
浮寝とは顔を羽の中に突っ込んで、まるまったまま寝ているように、ただ浮かんでいることをいうが、動物のことゆえほんとうに寝ているわけではあるまい。天敵から身を守るためにも、不寝番役を仰せつかったのもいるはずで、果たしてどれがそうだろうかと目をこらしても分からない。
みな眠っているようでいて、雨など降っていればときに立ち上がるように羽撃ちするすがたを目撃することがある。

湖、川などを想定しての習作。まだまだ推敲が必要だろう。