地味な花

溝そばの瓶にあるとき重たげに

時期的には初秋の野花である。

水際に咲く雑草とされるせいか、あまり目立たない。クローバーの花のように小さな花が集まっていて、ふつう群生している。
この地味な花の一輪挿しが室内にさりげなく置かれているのを見ると、山村のなかにとけこんで生きておられる主の人となりがしのばれてホッコリとした気分にさせられる。ただ、この花の密度が高いせいか花瓶にいけてみると、瓶のなかに立つというのではなく周りに垂れ下がるのがよけい野の花という風情を増しているようである。