百姓の鍬もて集ふ溝浚へ
何年か前に桜井市の磐余の辺りで、昔ながらの溝攫えを見たことがある。
農家集落で、めいめい家の得物をもちあい集まってくるのだが、町勤めの若い人のなかには刈り払い機をもったり、スコップやら鎌やらそれぞれ手にしたものにバラエティがある。
下水道も未整備地区のようで、昔ながらの深い側溝は蓋もされずにむき出しで、「どぶ」の匂いがきつい。
今の時代、こうした光景は珍しいものだが、やはり下水道が未整備のところは残っておるようである。
はんして、今朝は団地のクリーンデーと称す月一回の街の掃除日で、子供にはお菓子なども配られる平和なイベントでもある。
自治会活動も今季はご多聞にもれず低調で、コロナが機になる向きは無理に出ずともいいということで、宅配便の人としか顔を合わせない作者は無論欠席だ。