毒の実

ビニールハウス朽ちなんとして烏瓜

耕作放棄地やら朽ちたビニールハウスやら。

周辺を歩けばそんな光景がすぐに見つかる。
朽ちたハウスには葛がはいまわり、今はそれも枯れようとしてあの真っ赤な烏瓜の実が目を射る。
写メに撮ろうにもあまりの荒廃に手が止まってしまう。
代わりに、陽のよく当たる竹林に珍しい葡萄状の青い実を見つけたのでアップしてみよう。

青つづら藤

この実を食べると最悪死に至る猛毒をもっているそうだ。粉を吹いていかにも甘そうだが、鳥も口をつけようとしないのかな。

忍者の風情

触れるものすべて絡めて烏瓜

そろそろ色づいてくる頃である。

表で堂々と咲くというより、夏の間雑草に紛れて街路樹やフェンスなどに蔓を絡ませるので、色づくまで気づかないことが多い。
葛ほど目立って茂らないことが特徴で、やすやすと進出を許してしまうようなところがある。まるで忍者みたいな草ともいえるだろうか。
真夏に咲く花も目立つものではなく、小さな泡のようで、まるで生き残る術を心得ているようなところがある。

烏が好む実ということでこの名がついたということであるが、その現場を見ることはなかなかない。

赤をもって存在証明とする

烏瓜

雑草よそこのけ我が烏瓜

しのぎやすい季節となったので、今日久しぶりに庭の隅に出てみた。
今まで雑草ばかりだと思っていたコーナーに、なんと真っ赤な烏瓜がフェンスにからませた蔦にぶらさがっているではないか。
暑さや蚊軍団の攻勢もあってしばらく庭に下りないようにしているうちに、しっかり自分のテリトリを確保していたのだ。
そういえば、今まで烏瓜の実はいつも雑草が枯れかけた頃に見かけるような気がする。
それまではおおいなる雑草に覆われて発見されずにいるが、周囲に元気がなくなる頃突如としてあの赤い実をもって現れ自己の存在をアピールしているのだ。