花よりも幹

盆梅の古色然たる肌を愛づ

樹齢何百年という盆栽には驚かされる。

地球寒冷化、温暖化の歴史も乗り越えて、あの小さな世界に根をはって生きてきたのだと思うと、世話した何世代もの人のことも然りながら、したたかな生命力には脱帽だ。
また、幹や枝を見ると、まるで枯れ木のようで、とても花や葉をつけるようには思えないが、古色蒼然たる枝に小さな蕾がびっしりついているのはまさに奇跡ではないだろうか。

盆梅

盆梅の見頃のものを部屋に入れ
梅園は生活道路天神社

同じ品種で同じ環境で育てていても成長というか営みというか、微妙に違うようである。

おびただしい数の盆梅が天神さんの境内で育てられているが、その内見頃になったものを拝殿の回廊に置いて参拝客を楽しませている。おそらく、一般の家庭でも見頃になった梅は間近で見たいという気になるはずで、日当たりのいい広縁とか床の間などに移されるのではないだろうか。