荒っぽい酒

燈台の崎旋回し磯開

第四日曜日は参加結社の月例会の日である。

が、今まで参加したのは一度きりしかない。
何となく敷居が高い雰囲気があって、尻込みしてしまうのである。
で、今日の兼題はと調べてみると「磯開」というのがあった。
魚貝や海藻類の解禁のことであるが、用例をみると海女、蜑が多く詠まれている。そんな磯開きの見聞はないのであるが、昔に漁港の安全祈願の祭に呼ばれたことがあるので、想像で詠んでみた。

汐祭と呼ばれるその祭は、神舟と呼ばれる小舟を仕立て、後には供奉船、お囃子船の一団が続いて海上で儀式を行うのである。
かつて時化にあって多くの舟が沈んだ場所に着くと、酒、米をふるまい三度旋回して母港に戻る。
直会では、漁港自慢の穴子づくしの料理と荒っぽい酒にもてなされ、漁師気質の一面にふれたのであった。