同世代

秋の鐘町に童謡作家住み

童謡「きらきら星」の作家が当町に健在でおられることは前にも書いた。

そこで午後五時に子供たちに帰宅を促す放送の冒頭にこの曲が流れることになったのは四、五年前のことである。
実際に菜園にいるとき聞いてみれば、年寄りも早く帰れとばかりに聞こえてくる。
ところで、朝の新聞で童話作家の死を知った。
子供たちとも共通の話題になりうる『ぐりとぐら』のの作者である。享年80とある。意外に年齢が近いことを知った。
あまりにも有名な本だから、もう随分昔からあったのだとばかり思っていたのだが、親子ともどもお気に入りの読み物だったのはほぼ同世代に近い作者にいたく共鳴したからかもしれない。
ここのところ同世代に近いひとたちがつぎつぎに亡くなってゆくニュースが多い。私もそういう世代の年齢に達したのだと思わざるをえない。

梵鐘

母の忌を修し一打の秋の鐘

昨日は母の命日。

五回忌に当たるので特別な法要はしないで、母を弔ってもらった寺にお参りだけさせてもらった。
三輪山の平等寺さんには鐘楼があるが、ここは誰が撞いてもよいので、祈りの気持ちをのせて大きな鐘を撞かせてもらった。境内はもちろん、寺の前の山辺の道を行く人にまで十分届くような素晴らしい響きで、自身もしばらくその余韻のなかに身を委ねることができた。