決断

秋の雷鴉の帰心矢のごとく

南のそらに休息に黒い雲が発達してきた。

すぐ近くに雷が走ったので撤収と決めたが、夕刻にはまだ時間があるというのに暗くなった空を見ると塒をめざす鴉の群があった。いつもの八幡さんの杜へ帰ると見えて一目散の様子である。
鴉など動物たちには人間も及ばない危険察知能力があると聞くが、まさにこうした行動が証明しているように思える。
帰り仕度をすませて自宅へ急げば、案の定大粒の雨が降り出して、あやうく全身濡れ鼠となるところであった。
鴉にしてみれば大事な羽根が濡れて羽繕いも大変だったことだろうが、一足早い決断によって濡れずに済んだことであろう。

二上山を正面に

点滴の管つけたまま秋の雷

午後入院。

3時に風呂に入ったあと、4時から点滴が始まった。これは造影剤から腎臓を守るためだそうで明日もずっと続けるんだと。血液検査の針をさすのと違って点滴の針は太いせいか非常に痛い。麻痺してきたせいか痛みはだんだん薄れてきたがそれでもチクチクとしている。

今日は空の模様が大変不安定みたいで、当地は入院後しばらくしたら激しい風雨と雷。ラジルラジルというインターネットラジオを聞いているのだが、関西各地でいろいろ警報とか注意報とか、電車が止まっているだの、騒がしい日だ。南向きの部屋は二上山に面していて足元は大和川、眺めはなかなかのものだが、今は山は雨雲に覆われて全く見えない。

入院についてきてくれた家人もやることがないし、早めに帰ってもらったのがよかった。

聴覚と視覚と

耳遠き人に静かな秋の雷

今日は全国規模で荒れ模様だという。

午後から雷やら大雨やら、ちょうど留守番中だったので家じゅうの窓を閉めたり大忙し。すぐ近くで雷が鳴るのだが、例によって老母はまったく気がつかない。昼間だから稲光があっても分かりにくいのは確かだが。

雨がきたらその後は急に涼しくなってきた。ということは北から冷たい空気が降りてきたと言うことか。

また雷雨

耳遠き人に届かぬ秋の雷

夕立なんだろうけど、先日のに比べると今日の雷は少しおとなしかった。

雨が止んでも涼しくはならない。かえって生暖かい空気に替わったようだ。
ということは冷たい空気が北へ追い払われて今夜はまた熱帯夜か。

耳が遠い、というより全く聞こえてない人は、外の異変にも気づかない。