急冷

気に入りのシャツほころびて秋めける

急に秋らしい日となった。

いつものシャツでは寒いくらい。しかし体はまだ夏仕様のようで、昼間なら一枚でも何とか過ごせるほどだが夜はさすがに薄掛けはミニマム。今朝などは開け放してあった窓さえ閉めて縮こまっていたのだが。
今夜あたりは長袖パジャマの出番かも知れない。

動き出す

秋めくや傾向線は右下がり

今週あたり気温が低めに出そうである。

週末に秋の停滞前線が居坐ることもあって、週頭から最高気温がだんだん下がってゆく傾向にあり、しばらくは猛暑日とされる35度には届かないらしい。
このまま順調に下がり続けることはないはずだが、それでもいよいよ秋が動き出したと思うと少しほっとする今年の暑さである。
そう言えば今日は処暑。動き出すと思えば気持ちが軽くなる。

気分

秋めくやクレープ匂ふ屋上階

せめて気分だけでも秋を味わいたい。

句のような日は今年は来ないのではないかとさえ思える、毎日の暑さ、日射の強さ。
この歳にもなると、夏に屋上に上がるなどとても考えられず、せいぜいが日が落ちてからのビアガーデンくらいしか思いつかない。
掲句は、昼間の屋上にぽつりぽつりと人が戻ってくる頃となって、ようやく秋の訪れを実感するのではなかろうかという、まったくの独断である。
「秋めく」は主観的な季語であるので、取り合わせは具体的客観的なものであることが絶対。それを写生によって実現することが最強の俳句の形だと思うが、なかなかそうもいかない。そこで、小道具としては、ソフトクリームでは秋とはいえないし、やはりクレープやタコ焼きなど粉もんを焼く匂ひをもってきた。

あくまで想像の句だが、はたして季が動くか動かないか。自信もなくて自分ではちょっと分からない。

新しき月

秋めくやふたたび月の当番札

なんたる心地良さ。

この時期湿度が50%を切る快適さ。
気温が30度以上にのぼっても苦にはならずに済む。
水道の水が、心なしか、急に冷たくなったような気さえするのは不思議だ。
今日から九月とあって気分も一新。
ゴミ収集場片付けの月当番の札をお隣に回す。

食欲の秋へ

秋めくや辛きものなど所望せん

ちょっと涼しくなった。

空気が変わると食いたい物にも変化があるらしい。
ちょっと刺激のあるものがいい。
カレー風味のものとか。

リクエストしたら夕食にはカレー風味のいわしソテーピカタが出た。