半年

秋冷や眉月よぎる最終便

朝夕はめっきり涼しくなった。

今朝などは20度も切っていつもの薄い夏掛けでは寒いくらいだった。
ただ日中は30度近くまで気温が上がるので、着るものにだって苦労する。
25度までは半袖でいけるそうだが、それ以下だと長袖というのが通説で。朝は長袖、昼は半袖といそがしい。
猫族も同様で昨日までは好きなところで寝ていた奴が、昨夜は体に密着して添い寝する形になり、これから向こう半年猫に半分蒲団を取られることになる。

山襞

秋冷や青垣いよよ藍深め

ある句会での作が我ながらひどかった。

ちょっと見方をかえて推敲してみた。
年に何回かほど、朝起きたとき、はっとするほど盆地を取り囲む山々がくっきり見えるときがある。今日はやけに冷えたなあというような日に見られることが多いのかも知れない。今年も最初の秋寒の朝、山々がいつもに増して黒く感じるほど色を深め、稜線などの重なりまでもはっきり見えるのだった。とくに大峯の山々は遠近感をともなってよく見えるのだった。

熱いもの

秋冷の朝やポタージュ掬いをり

昼はおじや、夜はおでん。

今日はいきなり冬のメニューだと言って家族で大笑い。これからは昼はうどん、ラーメンなど熱いものが増えてくるのだろう。
歳とともに確実に料理の腕を上げている妻。子供にも好評で何よりだ。

今晩の里芋と挽肉の団子のネタは絶品だった。

入るを楽しむ

秋冷や湯加減少し上げてみる

むかしと違って、風呂に入りながらにして湯加減を自分でコントロールできるとは便利なものである。

夏よりは湯温も高くして、バスタブに浸かる時間も随分長くなった。
風呂というものは、夏は湯上がりを楽しむものであるが、秋から冬にかけては湯に浸ること自体を楽しむものなんですね。