紅白とりまぜて

饌撒いて秋の祭の果てにけり

龍田大社の例大祭の太鼓台宮入見物に出かけた。

町内から七台が繰り出し、その代表一台が境内の石段を何トンかありそうな太鼓台を持ち上げ進むのがハイライト。
拝殿前で激しく練って宮入の大団円。

宮司祝詞につづいて太鼓台衆の玉串奉奠が終わるとあとは恒例の餅撒きである。
年甲斐もなく両手を差し出してはすくい、また、すぐには曲がらない腰を無理矢理低くしては落ちた餅を拾う。紅白とりまぜて五つと望外の成果を得た。

秋天下

秋祭山車蔵開けて風通す

秋祭りを来週に控え、太鼓台の蔵に風を通す。

子供御輿のニューフェースも神妙に太鼓の練習だ。
村を曳き通して龍田大社に集結する太鼓台の中では、もっとも高いところにある八幡さんなので、帰りの宮入がいかにも大変そうだ。
それでも、秋の日の一日かけて惣中で感謝する祭りなので晴れがましくもあるだろう。
数十年前にできた住宅団地からも参加するが、太鼓台の壮麗さは在のものに比べれば足もとにも及ばない。最も雄壮なのは、やはりというか大社門前の町内の太鼓台で、曳き廻しのいなせ様も群も抜いている。
来週の例大祭の天気もいまのところ問題なさそうだし、秋晴れの下に何台もの太鼓台が打ち揃うのが待ちきれない。

秋の例大祭

太鼓台練る坂長し秋祭
宮入は胸突き八丁秋祭
長老のはよから酔うて在祭
秋祭六年生のねびまさり

今日、明日と地区の秋祭りだ。

八幡さんの秋の例大祭で、関西でよく見られる太鼓台を氏子が曳いて町を練るのだ。
初日が宵宮で街中に設けられた旅所に、二日目が本宮で八幡さんに宮入する。
町は大和川から山裾を駆け上がるような傾斜地なので、一番高いところにある八幡さんに曳き上げる本宮が大変な苦行となる。
それだけに、宮入後太鼓台を無事納めたあとの直来は賑やかである。
先導を務めた子供御輿の子供連が、お菓子などもらって早々に引き下がったあとは大人の時間。
長老は乾杯の発声も待てず、とうに泥酔状態。
見物の新住民も手招きされて酒宴の席に。

秋の女神

入れ替わり山車の練り来る秋祭
山車まわし鳶きびきびと秋祭

今日は龍田大社の秋祭り。

崇神天皇が飢饉と疫病退散を願って起こされた神社とされ、後に天武が風神として当社を、水神として砂かけ祭で知られる廣瀬神社をまつり、当社の摂社には秋の女神・龍田姫を祭神とする龍田比古龍田比売神社がある。

歌枕の竜田川をこの龍田とする説と、斑鳩町の竜田とする説があるが、地形的に神奈備御諸の山を裾に配して大和から難波への出入りとなる難所があり、都から見て最も奥まった位置にあるという意味で、個人的、感覚的には龍田姫のいますこの竜田と考える方が自然ではないかと思っている。
万葉集「呼子鳥」の歌で有名な「岩瀬の杜」も斑鳩町と争っているが、本意・本情から言えばやはりこちらではないだろうか。

山車を曳く

山車を曳く坂の多きや秋祭

坂を曳く山車の歩みや秋祭

龍田大社秋祭り

収穫が一段落し、各地で秋の例大祭が行われる頃。

近所では八幡さんから太鼓台の練りが朝から町中を練っている。また一駅隣にある龍田大社では各地区から太鼓台が引き出され、坂道の多い町を登ったり下ったりしながら曳いてゆく。時折小雨が降る中、久しぶりに一眼カメラを持ちだしてみた。
太鼓台
山車を廻す
山車は地区の特徴があって、なかには「布団太鼓」というユニークなものもある。どの山車にもいなせな格好をさせた小さな子供に曳かせたり、山車のうえから子供がマイクで囃しているのもある。若者が多い山車、ベテランが多い山車。それぞれ地区の特徴がよく出てようだ。
太鼓台の山車

我々のような新住民にとって当事者になるというのは難しい行事だが、こうやって見物しているだけで華やかな気分になるものだ。