秋の例大祭

太鼓台練る坂長し秋祭
宮入は胸突き八丁秋祭
長老のはよから酔うて在祭
秋祭六年生のねびまさり

今日、明日と地区の秋祭りだ。

八幡さんの秋の例大祭で、関西でよく見られる太鼓台を氏子が曳いて町を練るのだ。
初日が宵宮で街中に設けられた旅所に、二日目が本宮で八幡さんに宮入する。
町は大和川から山裾を駆け上がるような傾斜地なので、一番高いところにある八幡さんに曳き上げる本宮が大変な苦行となる。
それだけに、宮入後太鼓台を無事納めたあとの直来は賑やかである。
先導を務めた子供御輿の子供連が、お菓子などもらって早々に引き下がったあとは大人の時間。
長老は乾杯の発声も待てず、とうに泥酔状態。
見物の新住民も手招きされて酒宴の席に。

御酒を勧められる

在祭鎮守の森の昼灯し
山車倉は絵馬殿の端在祭
早々と長老の宴在祭
絵馬殿に酒宴となりて在祭
山の上に山車を曳き上げ在祭
見学子御酒勧められ在祭

再び村祭り。

八幡さんは集落の一段高いところにあるので、山車を担ぎ上げるのは大変だ。
いまは隣接の山林が住宅地に開発されて道路が広くなった分いくらかはましかもしれないが、高度自体は変わらないのだから、若い曳き手がいないとつとまらない。
本宮祭が終わって、子供たちは菓子袋をもらって帰宅となるが、大人たちは山車倉へ格納したり、祭幟をしまったり片付け仕事は多い。その一方で、長老たちは境内に敷かれたブルーシートの宴席に早ばやと座り込み乾杯の合図を待たずに宴席が始まった。

見学子も席にと招かれたが、何のお手伝いもしてないので面はゆく丁重にお断りした。

内輪

在祭氏子にあらぬ身にありし
在祭団地住民縁うすき
団地には太鼓の遠く在祭
招待のされざる団地在祭

近在を歩くと、それぞれの集落の氏神さまの名を染め抜いた祭幟が辻つじ、あるいは門かどに翻っている。

刈り入れも終わり、秋祭りたけなわである。
お隣の八尾などもそうらしいが、近在では龍田大社をはじめ、太鼓台と呼ばれる立派な山車を中心に町を練り歩く。
今日は近くの八幡さんの祭で、子供たち中心の太鼓台がアップダウンの多い町内を触れ回っていた。
ただ、氏子でもなく自治会のお付き合いがない新興地は蚊帳の外のようで、練り太鼓や鉦などの音だけが聞こえてくるだけというのはやや寂しい。

新興地にはすでに数百世帯が住んでいるというのに、首都圏のような在も新もすぐ混じり合うような土地柄との違いと言えようか。