甘い香り

大寺は花木大角豆の香の満てり

木大角豆の花の南国かもしだし

禅堂の裏手にまわるとたちまち甘い香りに包まれる。

元興寺の木大角豆
木大角豆の花

木大角豆(きささげ)の花だ。
秋になると、ささげ豆のように2,30センチほどの長さのさやができその実を漢方剤として利用される木だ。ひとつひとつの花を見るといくつもの蘭の花がまとまって咲いているように見え、いかにも南方から来た木だということが分かる。

高いものでは10メートルくらいになるというから、いつか極楽院禅堂の屋根も超える高さまで育つかもしれない。

木大角豆は実をもって秋の季語だが、花の時期ということで夏のものとさせてもらった。