居座る

荒梅雨や畔をあふれて崩れざる

自然にはほどほどという願いは届かない。

すさまじい濁流の映像をみると身がすくみそうになるが、現地の方々はどれほど心細いことだろうか。
朝には南九州のニュースに釘付けだったが、午後になると西九州が長時間豪雨に見舞われている。
いわゆる梅雨後半の出水が各所に起きているわけであるが、なかには湖と見紛うような田園地帯が映されて、声が出ないほどである。
冠水には至らずとも田の排水が間に合わず、畔をつぎつぎ越えるのなども雨量のすさまじさが分かる。時間当たり50ミリを超えるような豪雨なんだろう。
前線はしばらく居座るというから、どこの地域が次のターゲットになるともしれない。温暖化異変とはいったいどこまでいきつくのか。

線状降雨帯

梅雨荒れの島を気づかふ電話かな

西の島が大雨だという。

たしか、この島は娘の友だちの出身地のはずで、今ごろはきっと現地のご両親を気遣っているに違いない。
今度の台風は歩みが極端におそいそうで、それだけ降雨の時間が続くことが心配される。
これ以上被害が広がらないのを祈るばかりだ。