修行

ブレードに消えてしまひし蓼の紅

あ、紅い花。

背の高い草に混じるのは赤のままだと思った。
それも一瞬のことで草刈機の刃が一気に吹き飛ばしてしまった。
夏草はまだまだ衰える気配はなく、秋にもう一度刈らねばならない。
赤のままのように背の低い冬草が主役を務めるのはその先だ。
今年は雨が少なく、その分かどうか一旦降ると猛烈な勢いで草丈を増す。その勢いたるや恐るべしである。
その草に負けて南瓜は不作。だが一方で一旦終わったと思われた西瓜が復活してきて、今になって花を咲かせ受粉にも成功したようでみるみる直径10センチほどに育ってきた。まさに「禍福は糾える縄の如し」で、悪いこともあればいいこともあるものだ。一喜一憂しても仕方がない、とは言うてもやっぱり草は憎い。修行が足りないようである。