モチーフは塼仏

麗かやおはす脇侍の六頭身

三尊石仏さんのうち薬師如来とされる仏さんは椅子にかけた座像である。

一方、脇侍の両肩侍像は立っておられて、六頭身のせいかどうかどっしりと見える。加えて、三体とも大変柔和な表情をしておられるのが白鳳彫刻の特徴だそうだ。
平面な石板に彫られた像なのにこのように立体的に見えるのは、さまざまな工夫が随所に施されているためで、モチーフとしては飛鳥の「橘寺」の塼仏に酷似しているという説明があったが、私にはむしろそっくりのように見えて、この塼仏をモデルに彫られたものではないだろうかと思えるのである。

諸葛菜の里

歌人の眠る丘へと諸葛菜

奥津城の標しならんや諸葛菜

集落の北側、現地で通称「奥の谷」と呼ばれる舒明天皇陵や鏡王女の墓があるエリア入り口で諸葛菜の花が咲いていた。

車窓から

単線の踏切待ちや諸葛菜

県内を走る電車のうち、半分くらいは単線である。

だから、踏切で待たされる確率も低いわけだが、それでも実感としてはわりあい待たされることが多いような気がする。単線故にすれ違い待ちすることが避けられない。だからすれ違い駅の近くの踏切では遮断している時間が連続し、待ち時間が長く感じてしまうということもあろう。

今日も、踏切待ちしているとき線路脇の諸葛菜(俗に大根の花という)の明るい紫色が目に映った。