グレムリン

実の辛夷数を増したるギズモかと

春の花からは想像もできない醜さである。

辛夷の実

一つの大きさや形が名前のとおりで、写真のように外の皮が捲れてくる前はゴツゴツとした実が、この時期赤く熟してくるにしたがっていよいよその正体を現してきたようで、このあと一つ一つの実が白い糸を引いてぶら下がるそうである。
外皮を被っているときからそうだが、このようにどぎつい赤の実が剥き出しになってきて、これが枝という枝にいっぱいぶら下がっているのだから、まるで映画「グレムリン」のギズモから増殖した小怪獣のように思えてくる。

およそ辛夷の実とは絵にはなりそうもなく、歳時記にも掲載されてないのであるが、あえて詠んでみた。