実の辛夷数を増したるギズモかと
春の花からは想像もできない醜さである。
一つの大きさや形が名前のとおりで、写真のように外の皮が捲れてくる前はゴツゴツとした実が、この時期赤く熟してくるにしたがっていよいよその正体を現してきたようで、このあと一つ一つの実が白い糸を引いてぶら下がるそうである。
外皮を被っているときからそうだが、このようにどぎつい赤の実が剥き出しになってきて、これが枝という枝にいっぱいぶら下がっているのだから、まるで映画「グレムリン」のギズモから増殖した小怪獣のように思えてくる。
およそ辛夷の実とは絵にはなりそうもなく、歳時記にも掲載されてないのであるが、あえて詠んでみた。
お父さん、初めて連れて行ってくれた映画がグレムリンだったよね。
よく覚えているよ。
懐かしいなぁ。
俳句とは、関係ないけど…。
初めて一緒に見た映画?そうだったかなあ。何年前の話か、今調べたら84年、ちょうど30年前だねえ。
あの可愛いギズモが、愚かな人間のせいで夜中に悪魔みたいなグレムリンを増殖させる。そんなギャップも恐かったね。
本名はまずいので、名前を変えておくよ。
春先に白い花を咲かせるあの辛夷がこんな実をつけるとわね・・・
何だかグロテスクですね。
映画グレムリン観ていませんがSFなのですね。
リバイバルが上映されれば観てみましょう。
南京街で手に入れた動物の仕草がとても可愛いのです。これが深夜になると。。。。
そうか、辛夷の実ってそんなんですか。散歩道の遠くに黄色いものが奇妙にあるので何だろうと思ってるのですがひょっとすると辛夷なのかも。よく見てみます。桐の実も面白いしグロテスクなのはウラシマソウの実。初めて見たとき「あれっ、ここにウラシマソウがあったけどこれ何?」って思いました。ネットで見てください。
調べました。これは、サントリー白州の森の中で見た覚えがあります。大ぶりの花自体も心なしか気味悪いですが、実は一段と、という感じですね。
桐の実はれっきとした季語。同じ葛でも花や根は珍重されても、実は外れているというのもまた面白いものです。
キヨノリさんが述べられているウラシマソウは北杜市の別荘の庭に自然にあちこちに生えています。
初めて花を見たときは形が水芭蕉のようなのですが、色が紫ぽくて白い縦じまが入り、一見人によって気味が悪いというかもね。
今年初めて花が結実して、緑色ですが表面がブツブツのトウモロコシを小さくしたような長さ5㎝ほどの実がなっています。
今後熟してくるとどうなるか観察してみようと思います。
宿根草で冬は枯れて跡形もなくなりますが、毎年同じところに生えてきます。
現地のJAマートのガーデニング用品売り場では野草として売られていました。
サトイモ科だといいますけど、白州といい清里といい寒冷地にも強いんですね。
背もあって花のあの図体の大きさはどうも苦手ですけど、土地の風土にかなった植物なんでしょう。