家から見える光景

遠桜日ごとに山の満ち足らふ
たけなはの花の端山を司り

2階の窓は遠くの桜がよく見通せる。

近くでは八幡さんの森に混じって、遠くでは大和川対岸の丘の上一面に。どれもが昨日あたりが満開になったようで、それまでの数日間薄桃色の花が日に日に嵩を増してゆくのが手に取るように分かるのだ。普段はそこに桜の木があることなどまったく気にもかからないが、この時期だけは別物のように心を捉えて放さないのである。

夕べの強い雨、そして今日の強風があだとなり多くを散らしてゆくのだろう、今日はいくぶんやせ細ってきたようにも見える。まもなく花が終わり代わって新緑が目を射るようになる。