ハマの酉の市へ

留守番を客にまかせて酉の市

「ちょっと行ってくるから留守番しててね」

スナックのママがカウンターに客を置いたまま、さっさと熊手を求めに出て行く。
馴染みというか、贔屓の客がついていったので、きっとご祝儀もはずむんだろう。
残された客は水割りを自分で作っては飲み、自分で端末を操作してはカラオケのマイクを握る。
それにしても、このまま店をほったらかして帰ってしまうわけにもいかないし、いつまでこんなことをしてればいいんだろう。

外はどんどん冷えてきたようだし、水割りもどんどん濃くなってきた。