斑鳩の堂宇みな寂び金鈴子
今日も寒かった。
斑鳩はときおり修学旅行生もくるが観光客はまばらである。
西の端っこの西円堂はもっと閑散としている。
法隆寺の東院西院を巡って裏手に回ると、法輪寺前には大きな栴檀の木。葉っぱもみな落ちて、栴檀の金色の実が鈴生りで、斑鳩の錆色とは好対照。
俳句も今日はちょっとさぶい。
めざせ5000句。1年365句として15年。。。
築地塀の筋の真白に金鈴子
表紙の写真である。
東大寺戒壇院の中庭は栴檀の大木が数本あって、五線の筋塀の外からもよく見える。
四天王立像で知られる戒壇院であるが、中庭の砂壇も見もの。さらに門に被さるように立っている栴檀の初夏には花樗の薄紫、夏には木陰、秋の金鈴子も見逃してはいけない。
この金鈴子に合わせて訪ねるのはなかなか難しいが、今年は折良く巡り会えることができた。
葉がすっかり落ちているので、本堂の正面から横手に回っても、名前の通り金色の実が文字通り鈴なりなのがよく分かる。
秋晴れの空を背景にすると、黄色い実は金というより白金のようにも見え、いよいよ輝いてみるのだった。