ギャラリー飛鳥園

ギャラリーの黒き切り絵や馬酔木咲く

切り絵作家西村さんの作品展に行ってきた。

光を浴びた陽の部分とそうでない陰の部分だけで構成された切り絵は、その大半を占める陰の部分を見る人の想像に委ねるという心象効果と相俟って素晴らしい立体像を浮かび上がらせることに成功している。
まさに、谷崎の随筆「陰翳礼讃」を思い起こされるような、陰の芸術といってよいだろう。

満たされた気分でギャラリーから出たら、薄紅い馬酔木の花が目に飛び込んできた。