鴨はまだか

鳥渡る暁けの原野の色なして

渡りの本格シーズン。

野鳥の会のレポートによれば、五條市、曽爾村などではすでに九月末から鷹の渡りが確認されている。
北の空でも、オオハクチョウ、ヒシクイといった大型の渡りが見られ、北から南から鳥が渡ってくる日本という国のなんという素晴らしさ。
当地では、鴨の仲間が多く、大型の雁というのは見られないが、それでも小鳥も含めて楽しめるシーズンが半年続くかと思えば愉しくなるではないか。
関東ではもうかなりの種類の鴨が見られるのではないだろうか。

津軽海峡定期便

海峡は親潮日和鳥渡る
渡り鳥津軽海峡定期便
海峡の沖つ白波鳥渡る
うさぎ飛ぶ海は寒流鳥渡る

鵯は津軽海峡を渡るという。

それを知ったのはほんの数年前のテレビだが、それまではてっきり留鳥だと思っていた。というのも、一年を通して身近な存在で、どこへ行ってもその姿を見ない日はないからだ。
どういう機をみて渡るタイミングを決するのかは分からないが、天敵に襲われにくいように海面近くを命がけで飛ぶ姿は見ていても感動する場面だった。

それを親潮日和だとは俳人はまことに暢気なものである。