俯瞰

防人の踏みし峠の鷹柱
鷹渡る富士の裾野の一目に
そこに風あること教へ鷹渡る
目を皿に鸇の行方追ひにけり
数ふるを忘れてしまひ鷹渡る

日本野鳥の会によると金剛山の渡りがピークらしい。

東北や関東からはるばると降りてきたものの集まりだろうから、相当の群れにはなっているはずである。
10年ほど前に、知り合いに教えられて足柄峠まで渡りの様子を観察に行ったときの話は、このブログでも振れているが、そのときの様子がまざまざと思い出されてきた。
相当な高さを飛んだり、舞うので、慣れてない目にはなかなか捉えることは難しく、野鳥の会関係者と思われるグループの人にいろいろ指導いただいたこが昨日のようだ。
またいつか見に行きたいと思いつつ、なかなか実現していない。渡りを観察する場所といえば、鳥にとっても次の中継地点というか上昇気流の起こる場所が見渡せるような地点なので、渡りの季節でもなくとも眺めが楽しめるところであるにちがいない。
金剛の渡りのポイントを調べて、天気のいい日にビューポイントに立ってみるのもいいかもしれない。

南へ

足柄を渡る鷹らに白高嶺

足柄峠では南への鷹の渡りが観察できる。
9月下旬頃がピークだが、そのころはまた富士の初雪も観察できるシーズンである。
渡りの中心となるサシバは、生息地となる里山の環境激変のため、その数がめっきり減っていると聞く。
せめて、峠を越えたら冠雪の富士を楽しんでもらいたいと願う。