検査なほ病名知らずうそ寒し
骨密度落つとふ電話うそ寒し
今年に入って知人が立て続けに病に伏している。
ひとりはこの一月から臥せておられたが、このほどようやく外出できるようになったとのこと。ただし、治療は継続して受けておられ、人との接触も遠慮されているようで、手放しでは喜べないようである。
また或るひとは、原因不明の目眩や発熱が続き、いろいろな機関で検査してもらったがいまだに病名が知れず、そのため本格的な治療にも進めないまますでに二ヶ月以上は経過している。
お歳はおふたりとも私と同じ七十代だが、この年齢になると体に変調がきたしても不思議ではない。
今日はさらに、家人の電話が聴かずとも聞こえてきたなかに「骨密度」というワードが聞き取れた。平均の半分のレベルまで落ち込んできたとのことで、心配でならない様子である。
人はみな誰もが老いる。誰もが避けて通れない道なれば、あらがってもどうしようもないことだって多くなるだろう。いつかこの身にも起きる、そのときになって慌てないよう、ふだんから修養するしかない。